キャセイパシフィック航空はこのほど、米ボーイング製の貨物機2機の受け取りを、当初予定していた来年から再来年に延期することを決めた。背景には航空貨物需要の弱含みが来年も続くとの観測がある。
キャセイ航空はボーイングに対し、747―8型機を10機発注していた。このうちの4機は既に納入が済んでおり、残りの6機については来年に納入が予定されていた。梁月芬(キャロライン・リョン)広報担当によれば、受け取りが延期されたのはこのうちの2機。今回の決定でキャセイの来年の貨物取扱能力の引き上げ幅は、従来の17%から10%に縮小されることになる。
キャセイの判断について大和証券グループの香港を拠点とするアナリスト、劉健恒(ケルビン・ラウ)氏は「貨物需要は来年も弱含みが続き17~18%の拡大は見込めないため、キャセイにとって良い判断だろう」と語った。
キャセイは先週、11月の貨物取扱量が前年同月比13.8%減の13万2,430トンとなり、8カ月連続で前年を下回ったと発表していた。
<香港>
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