インド北部ヒマチャルプラデシュ州の観光地シムラが深刻な水不足に直面した。水の消費量を減らすため、地元住民が観光客に同地を訪れないよう求める事態にまで発展した。
国内の多くの地域では、水を巡って抗議活動や暴力、時には殺人が起きるなど、水不足が深刻な社会問題となっている。政府系シンクタンクが先月発表した報告書によれば、現時点で6億人が極度の「水ストレス」に直面しており、毎年約20万人が安全な水を確保できずに命を落としている。
同報告書は、デリー、ベンガルール(バンガロール)、チェンナイなどの21都市が2020年までに地下水を使い果たし、1億人に影響が及ぶと警告する。一方で、水需要は30年までに現在の供給能力の2倍になると予測している。今後10年間に政府が有効な対策を講じなければ、国全体が深刻な水不足に見舞われてしまうだろう。(虎)
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