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【アジア・ユニークビジネス列伝】 「盆栽ネット通販好評」「大麻のテーマパーク」

それを売るのか、そんなサービスがあるのか。アジアでは思いもよらない商品やサービスに出会う。現地ならではのユニークなビジネスから今回は、シンガポールで日本の老舗が好評を博す「盆栽のネット通販」と、タイの観光施設に登場した「大麻のテーマパーク」を紹介する。

【シンガポール】盆栽ネット通販好評、京都の老舗生花が注力

フラワーハウスおむろは、シンガポールで盆栽のネット通販事業に注力している(同社提供)

フラワーハウスおむろは、シンガポールで盆栽のネット通販事業に注力している(同社提供)

生花店を運営するフラワーハウスおむろ(京都市)は、シンガポールで盆栽のネット通販事業に注力している。実店舗でも扱ってきたが、新型コロナウイルス感染対策で対面販売が難しくなったためだ。

「京都花室 おむろ」の店名で知られる運営創業65年以上の老舗で、京都の世界遺産「仁和寺」に商品を納めるなど日本での取引実績は1万社を超える。2016年、日本の花卉(かき)業界では初めてシンガポール市場への本格進出を果たした。

シンガポールでは京都の桜や紅葉、松などを小鉢にしたミニ盆栽をはじめ、胡蝶蘭(コチョウラン)、観葉植物などの販売を手掛ける。コロナ発生前まで、シンガポールでは伊勢丹スコッツ店、シンガポール高島屋といった日系百貨店内の4店舗で販売していた。

コロナ流行後、店頭販売を中止してネット通販事業に注力。ネット通販自体は17年から手がけており、盆栽10種類以上を扱う。主な顧客は中華系の中間層・富裕層で、一軒家の所有者や政府機関に勤める人、経営者が多いという。

売れ筋は、オリジナル商品である松の盆栽「京松 おむろ五葉」など500Sドル(約4万5,000円)前後の価格帯だ。同商品は京都の観光名所の松をイメージし、8年近くかけて一つ一つ育てた。シンガポールのような高温多湿な地域でも育てられる。このほか、種から育てる盆栽キット(50Sドル)も人気だ。

代表の島本壮樹氏は、「新型コロナの発生に伴い、実店舗での対面販売がほぼできない状態となる一方、ネット通販へのアクセス数はコロナ前と比べて2.5倍以上に増えた」と反響を明らかにした。問い合わせ数も2.3倍に拡大しているという。

コロナ流行で在宅時間が長くなる中、自宅で園芸を楽しむ人が増えたことも追い風になっているようだ。ただ、盆栽は一つ一つの樹形が異なるため、店頭で実際に見て比較したい顧客もいるという。

今後のシンガポール事業については、「前は盆栽、花卉、京庭園(枯山水庭園のミニチュア箱庭)を扱っていたが、現在は盆栽のネット販売だけになっている。顧客から店頭販売の問い合わせが多く寄せられており、コロナ禍が収束した際には早急に再開したい」と意気込みを語った。

【動画リンク】「京都花室 おむろ」の紹介動画(ユーチューブの公式チャネルより)

【動画リンク】「京都花室 おむろ」の紹介動画(ユーチューブの公式チャネルより)

https://youtu.be/PkAV_CWKluY

【タイ】大麻のテーマパーク、観光施設に堂々開業

大麻・ヘンプを想起するグリーンがイメージカラー(フェイスブック公式ページより)

大麻・ヘンプを想起するグリーンがイメージカラー(フェイスブック公式ページより)

園内は露地や温室で大麻・ヘンプを栽培。広大な畑も広がる(フェイスブック公式ページより)

園内は露地や温室で大麻・ヘンプを栽培。広大な畑も広がる(フェイスブック公式ページより)

タイの住宅開発大手ヌサシリは今年2月、東部パタヤで運営する娯楽施設「レジェンド・サイアム」内に大麻・ヘンプ(※)をモチーフとするテーマパークを開業した。

※テトラヒドロカンナビノール=THC=の含有率が0.2%以下のアサ科植物

名称は「ミラクル・カンナビス・ランド」。大麻・ヘンプを利用した医薬品、日用品、化粧品、健康食品などの販売コーナー、学習センター、ミュージアム、代替医療施設、カフェなどを併設した。娯楽施設のレジェンド・サイアムも従来通り営業する。中国企業との合弁会社ヌサCSRが、17億バーツ(約60億円)を投じて開発した。

レジェンド・サイアムはタイ全土の伝統文化や工芸品、水上マーケットなどをテーマにした観光施設。18年末に開業したが、新型コロナウイルス感染症の流行により20年3月から昨年末まで休業していた。

※特集「アジアユニークビジネス列伝」は、アジア経済を観るNNAのフリー媒体「NNAカンパサール」2022年5月号<https://www.nna.jp/nnakanpasar/>から転載しています。


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関連業種: 社会・事件

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