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日本支援の南部SEZが苦戦

誘致進まず、中国系SEZが優位

日本の円借款で建設されたカンボジア南部のシアヌークビル港経済特区(SEZ)=SPSEZ=が、企業の誘致に苦戦している。2012年に完成したSPSEZは、港に隣接する立地条件の良さから、企業誘致に大きな期待が寄せられたが、進出企業は現時点で3社にとどまっている。土地賃料の安い中国系SEZの存在や、不十分なサポート体制が足かせになっているためだ。国際協力機構(JICA)は18年にてこ入れとして、SPSEZを保税区に転換する構想を打ち出したが、計画は足踏み状態だ。【安成志津香】