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中国外相が来訪、ワクチン30万回分提供表明

中国の王毅国務委員兼外相は11~12日にミャンマーを公式訪問し、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相、ウィン・ミン大統領らと会談した。新型コロナウイルスのワクチン30万回分の提供を申し出たほか、同国から西部ラカイン州をつなぐ鉄道など「一帯一路」に基づくインフラ開発の推進を協議。ミャンマーでの影響力拡大を図る姿勢を強調した。

ワクチンの提供や鉄道計画の推進などを議題に会談した王毅氏(左)とスー・チー氏=11日、ネピドー(ミャンマー大統領府提供)

ワクチンの提供や鉄道計画の推進などを議題に会談した王毅氏(左)とスー・チー氏=11日、ネピドー(ミャンマー大統領府提供)

王毅氏は11~16日までの日程で、インドネシア、ブルネイ、フィリピンを含む東南アジア諸国連合(ASEAN)4カ国を訪れる計画で、ミャンマーは最初の訪問先。ミャンマーでは昨年11月に行われた総選挙で、スー・チー氏が率いる与党・国民民主連盟(NLD)が圧勝、現政権が今後5年間続く。王毅氏は総選挙後、最初に訪れた外国の外務大臣となる。新華社通信によると、王毅氏は会談で「新政権への期待と支援を強く示すため、ミャンマーを訪問した」と述べた。

ミャンマー政府によると、王毅氏は11日にウィン・ミン大統領、スー・チー氏それぞれと会談し、中国で生産した新型コロナワクチン30万回分の提供を表明した。ミャンマーはインドからのワクチン購入交渉を先行しており、先ごろスー・チー氏が国民向けに、同国の製薬会社と3,000万回分の調達契約を締結したと説明。中国やロシアとも交渉を進めているが、中国側からの正式な提供表明は初めて。

中国はASEANの大半の国にワクチンを提供すると表明しており、ミャンマーと同じ後発発展途上国ではラオスに既に到着。カンボジアは、昨年にフン・セン首相が中国製の受け入れに慎重な姿勢を示しており、今後の動向は不透明だ。

王毅氏は今回の会談で、ミャンマーに対し、新型コロナ対応用に300万人民元(約4,810万円)相当の医療器具などを寄付するとも伝えた。

スー・チー氏、ウィン・ミン大統領との会談ではまた、中国が「一帯一路」の一環に位置付ける「中国・ミャンマー経済回廊(CMEC)」の推進を確認。ミャンマーでは王毅氏が到着する前日の10日、第2の都市マンダレーと、中国が主導して深海港や経済特区(SEZ)を建設するラカイン州チャウピューを結ぶ鉄道計画の事業化調査推進で、両国が覚書に署名した。同鉄道は、中国国境の北東部シャン州ムセ~マンダレー間の鉄道計画の延伸部分にあたり、具現化に向けてコマをひとつ進めた格好だ。

■和平での協力も確認

ミャンマーの国営紙によると、少数民族武装勢力との和平に関与し、中国国境地帯での治安問題で協力するほか、国連での対応を含む両国の連携も確認した。ミャンマーはイスラム教徒少数民族ロヒンギャの迫害問題で国際社会の批判を浴びている。昨年末を含む例年の国連総会で中国は、ロヒンギャの人権問題に関する決議に反対票を投じ、ミャンマーを擁護している。

王毅氏は12日にミン・アウン・フライン国軍総司令官とも会談した。


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