語学検定を受けるため、会場となる台北市のある大学を訪れた。といっても、講義棟が2~3棟あるだけの小さなキャンパス。広大なキャンパスを持つ旧帝大の台湾大学は別として、都市部の台湾の大学はおしなべて小ぶりだ。
都市部の大学とはそういうもの。そうも思うのだが、以前留学した中国の大学は違った。人口1,000万人弱の都市にあるものの、広大なキャンパスが街の一等地に居座る。中には学生や教員が住む住宅、スーパー、陸上トラック付きのグラウンドと何でもそろう。
コロナ禍の現在は聞かなくなったが、台湾は本来中国の大学への人材流出に悩まされている。言葉の壁がないこともあり、台湾人の高校生が中国に進学してしまうという問題だ。コロナ後に再び人材流出が表面化するかは分からないが、検定会場の古ぼけた講義棟は人材引き留めにはやや心細い感じもするのだった。(陳)
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