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【有為転変】第129回 政治家の汚職とメディア

オーストラリアという国を眺めていて感じるのは、この国の政治家は海外で思われているより遙かに汚職面で緩く、それを報じるメディアも追求が甘い、ということだ。コーマン金融相やホッキー駐米大使が最近やり玉に挙げられた利益供与のスキャンダルは、例えば日本なら、連日連夜のメディアによる激しい追求を受け、更迭か辞任になるかもしれない。だがオーストラリアでは大抵2、3日もすれば嵐はやみ、風化することになる。日本とは政治やメディア文化の違いはあるのだろうが、その一方で背後に「別の側面」があることにも気付いている。