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【アジアに行くならこれを読め!】『「イノベーション大国」次世代への布石』

面積が東京23区程度で、さらに資源も乏しい小国であるにも関わらず、1人当たりのGDPが日本の1.7倍にも上るアジアの経済先進国、シンガポール。地勢的に東南アジアの中心にあり、交通や物流の要所であることに加え、インフラやビジネス環境が整っていることが、急成長の要因によく挙げられる。しかし、それだけではない。シンガポール政府は、先進技術を持つ企業と優秀な人材を世界中から呼び寄せ、国まるごと「イノベーションの実験場」にする戦略を打ち出している。最大の強みはイノベーションの実証から事業化に至るスピードだと、本書は指摘する。

シンガポールにキッコーマンが拠点を構えたのは1983年。当初は、日本から欧州などに輸出するコストが採算を圧迫したため、政治・経済が安定し、質の高い労働力を得られるシンガポールが、生産拠点として選ばれた。それから約20年後、2005年には研究開発拠点を設立し、アジアの大学ランキングで1位にも選ばれるシンガポール国立大と共同研究を進めてきた。成長著しい東南アジア諸国連合(ASEAN)市場を見据えた拠点に位置付けられている。

このほか、旺盛なインフラの需要地、最先端の研究開発拠点、高付加価値なものづくりの集積地として注目を集める。本書は、進出する日本企業の事例を紹介しながら、シンガポールのイノベーション大国たるゆえんを解説していく。企業がシンガポールに地域統括拠点を置くこと自体、目新しさがないほどその重要さは常識となっているが、イノベーション大国を自任するシンガポールの国家戦略の魅力をあらためて知らされる。

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『「イノベーション大国」次世代への布石』

日経BP総合研究所・編 日経BP社

2017年2月発行 1,500円+税

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そして今や、米国西海岸のシリコンバレーに比肩して語られるほどの「先端ビジネスの発信地」になった。(本書より)

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<目次のぞき見>

新興都市の旺盛なインフラ需要を取り込む

最先端のR&D拠点でイノベーションを創る

ASEANの消費パワーをつかむ

高付加価値なものづくりを究める

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日経BP総合研究所

日経BP社が2015年に設立したシンクタンク集団。日経BP社が持つ専門性と、メディアならではの発言力を駆使し、企業や自治体の課題解決、マーケティング活動、ブランド構築、技術開発を支援。傘下に社会インフラ研究所(旧日経BPインフラ総合研究所)やマーケティング戦略研究所(旧日経BPヒット総合研究所)など8つの研究所を抱える。

※特集「アジアに行くならこれを読め!」は、アジア経済を観るNNAのフリー媒体「NNAカンパサール」2018年3月号<http://www.nna.jp/nnakanpasar/>から転載しています。


関連国・地域: シンガポール日本
関連業種: マクロ・統計・その他経済

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