フィリピンの左派系労働団体「5月1日運動(KMU)」は、労働組合が提出した「労働の契約化(Contractualization)」の禁止を規定した大統領令(EO)案への署名を、ドゥテルテ大統領が拒否したとして、今月15日に全国規模で抗議行動を実施する計画を明らかにした。ナグカイサ(タガログ語で統一の意)労働連合を構成するKMUや自由労働者連盟(FFW)、フィリピン労働組合会議(TUCP)などが参加するという。
KMUのエルマー・ラボグ代表が2月28日、声明で明らかにした。同代表によると、同EO案は、昨年5月1日に行われたKMUなど主要労組と大統領の話し合いに基づき、同月に大統領府に提出された。今年2月7日の大統領との話し合いで、労組側が署名を迫ったところ、大統領からは「少し考える時間がほしい」との回答を得たという。
同代表は「ドゥテルテ大統領が、労組のEO案を拒否することは、フィリピン人労働者が求める正規雇用の障害となる。労働雇用省との対話の中で弱められたEOの最終草案を、われわれは受け入れられない」と主張した。
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