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【有為転変】第177回 ターンブルの呪い

首相を務めた大物議員が、政権から退陣してもご意見番として政権に大きな影響力を与え続けるというケースは日本にもある。だが、自分が所属していた政党が選挙で不利になる、まるで野党党首のような言動を繰り返すとなると、言語道断ということになるのだろう。保守連合でオーストラリアの29代首相を務めた、マルコム・ターンブル氏のことだ。ターンブル氏のモリソン政権憎しが近年、あからさまに見えてはいた。だが、どれほど深いものだったかには気が付かなかった。