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【有為転変】第155回 名誉毀損の慰謝料

オーストラリアのメディア業界にとって衝撃的ともいえる連邦裁判決が3日にあった。オーストラリア市民権を取得した中国人実業家の周沢栄氏が、公共放送ABCと新聞発行大手フェアファクスの親会社である民放ナインの2社を相手取って起こした名誉毀損(きそん)訴訟で勝訴し、連邦裁が両社に対し、59万豪ドル(約4,720万円)もの慰謝料支払いを命じたことだ。こうした名誉毀損訴訟は日本などでもよくあるが、驚かされるのは、オーストラリアのその法外な慰謝料だ。実はオーストラリアでも問題化しており、法改正が現在進められている最中だ。