• 印刷する

マニラ市のトラック規制、損失額は440億ペソ

政府系シンクタンクのフィリピン開発研究所(PIDS)は、昨年2~9月にマニラ市が実施したトラック規制による経済損失額は438億5,000万ペソ(約1,188億円)に上ったと報告した。同規制でマニラ港の混雑が悪化し、税収の機会損失が生じたと指摘。企業活動にも影響が出たとした。PIDSはコンテナ貨物の7割以上がマニラ港に集中することで、マニラ首都圏では渋滞が慢性化していることも問題視。渋滞緩和に向けて政府に鉄道輸送の再開などを提唱した。

報告書は経済特区に拠点を置くメーカーや物流業者など約60社との面談とオンライン調査を通じてまとめた。

それによると、PIDSはトラック規制によるマニラ港の混雑悪化で税関局(BOC)に255億5,000万ペソ相当の機会損失が生じたと報告。企業は生産体制の見直しや物流効率の悪化などで182億ペソ相当を失ったと指摘した。

マニラ市は昨年2~9月にトラック規制を実施。マニラ港にトラックが出入りできなくなったことから、同港ではコンテナ貨物が滞留し、経済活動に悪影響が出た。ただ、規制解除後は混雑は徐々に緩和。今月2日には政府がマニラ港の正常化を宣言した。

■鉄道輸送の再開を

マニラ港はルソン島の海上貿易の要衝で、コンテナ貨物全体の7割が同港に集中している。南部にはバタンガス港、北部にはスービック湾自由港があるが、両港の取扱量は貨物全体の14.5%。政府や経済界は現在、両港の利用促進を企業に呼び掛けている。

PIDSは報告書で、首都圏の渋滞を緩和するためには、政府は鉄道輸送の再開を検討すべきと指摘。陸上輸送への依存度を下げることが必要と強調した。

フィリピンではかつて、港湾運営大手インターナショナル・コンテナ・ターミナル・サービシズ(ICTSI)が、マニラ港~ラグナ州カランバ間で鉄道貨物輸送を展開していた。ただ、鉄道設備の老朽化やトラック運送業者との競争激化などで業績が悪化。2003年に同サービスを停止した。

PIDSはまた、貨物の分散化には、マニラ港の貨物取扱量に上限を設けて、バタンガス港とスービック湾自由港の利用を促すことが有効と報告。両港で税関局の職員を増やすほか、貨物取扱能力を増強することなどが不可欠とした。


関連国・地域: フィリピン
関連業種: 運輸小売り・卸売りサービスマクロ・統計・その他経済社会・事件

その他記事

すべての文頭を開く

コロナ感染新たに2630人、計29万9361人(09/25)

外出制限、一段の緩和に壁 マニラ首都圏、来月1日以降(09/25)

イロイロ市の外出制限、再び厳格化(09/25)

コロナ感染新たに2180人、計29万6755人(09/25)

民放ABS―CBN、ロペス名誉会長辞任(09/25)

対中政策に変更なし、大統領の仲裁判断言及で(09/25)

シェル、マランパヤガス田の権益45%売却へ(09/25)

経済区庁、登録企業の85%が事業再開(09/25)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

出版物

SNSアカウント

各種ログイン