• 印刷する

茨城県が食と観光アピール 台北で見本市出展、商談会も企画

茨城県が台湾向けの食品輸出促進に向けて動き出している。台湾政府が2011年の東京電力福島第1原発事故後から続けてきた茨城県産などの食品の輸入禁止措置を原則解禁し、一部を除いて条件付きで輸入を認めたためだ。8月上旬には台北市で開かれた食品見本市に初めて出展し、特産のメロンやサツマイモなどを台湾の消費者にPRした。新型コロナウイルスの感染拡大で途絶えた観光往来の再開も視野に入れ、誘客にも乗り出している。

茨城県は台湾美食展で県産食品や観光地をアピール。ブースには大勢の来場者が訪れた=5日、台北(NNA撮影)

茨城県は台湾美食展で県産食品や観光地をアピール。ブースには大勢の来場者が訪れた=5日、台北(NNA撮影)

台北市で8月5~8日に開かれた台湾最大級の食品見本市「台湾美食展」。茨城県は「日本美食館」の一角に出展し、県特産の農産品や地元企業が手がける加工食品を台湾の消費者にアピールした。

用意したのは茨城県が全国有数の生産量を誇るメロンやサツマイモのほか、納豆のスナック菓子や芋けんぴ、アーモンド飲料など。これらの農産物・加工食品を冷凍、冷蔵し、会場で試食品として来場者に提供した。茨城県のブースを訪れた台湾人女性(65)は「茨城県のメロンは食べたことがあるが、台湾のものより果汁が豊富でおいしい」と絶賛していた。

台湾では11年の原発事故後、茨城、福島、栃木、群馬、千葉の5県産の食品輸入を禁止した。18年11月には住民投票で5県産食品の輸入禁止の継続が賛成多数となり、2年間の禁止継続が決定したが、台湾政府は今年2月21日、輸入禁止措置を原則解禁するとした公告を発表し、同日付で発効した。一律の輸入禁止措置を廃止し、5県からはキノコ類と野生鳥獣肉、コシアブラを除いて、放射性物質検査報告書と産地証明書の添付を条件に輸出が可能になった。

見本市で県産品をアピールした茨城県営業戦略部の石川仁・国際ビジネス推進監は「酒類を除いて茨城県の農産品や食品を台湾向けに輸出できない状況が続いていた。規制が緩和されたので、ぜひ茨城県のおいしいものを台湾に紹介したい」と意気込みを語った。

見本市の出展のほか、8月いっぱいは台北市信義区の百貨店「遠百信義A13」に入る高級スーパー「シティスーパー」で県産食品の販売も行っている。

■ツアー組成目指す

台湾からの観光客の呼び込みも目指す。19~22日に台北市で開かれる観光見本市「台北国際観光博覧会(TTE)」に参加し、県内の観光地などを台湾の消費者にPRする計画。23日には県内の宿泊、交通事業者と台湾の旅行会社によるオンラインでの商談会も企画しており、パッケージツアーの組成などにつなげたい考えだ。

中央通信社によると、台湾交通部(交通省)観光局は20年3月からコロナに絡む防疫措置の一環として、旅行会社に対し原則として海外への団体旅行の催行を禁止した。現在も継続し、台湾と日本の観光往来の本格的再開には依然としてハードルが残るが「いざ門が開いてから準備をするのでは遅い」(茨城県国際観光課の担当者)。コロナ前は茨城空港と台湾桃園国際空港を結ぶ直行便を利用し、多くの台湾人が団体ツアーで同県を訪れていたという。

台湾向けのプロモーションでは台湾で生まれ、茨城県で育ったタレントの渡辺直美さんが宣伝大使に就任し、茨城県のパワースポットや食の魅力を紹介する特設ウェブサイトも開設した。

石川氏は「茨城県の魅力はいろいろとあるが、台湾ではまだ十分に浸透していない。人と物の交流が活発になるよう取り組みを進めたい」と話した。


関連国・地域: 台湾日本
関連業種: 食品・飲料農林・水産観光マクロ・統計・その他経済社会・事件

その他記事

すべての文頭を開く

コロナ感染がじわり再拡大 5万人超も、水際対策緩和は続行(10/07)

新型コロナの域内感染者、6日は4万6423人(10/07)

自主防疫中の学生ら、条件付きで登校可能に(10/07)

鴻海がインディEVと提携、米工場でEV開発(10/07)

京鼎精密科技、竹科で新工場設置=24億元(10/07)

テレビ用パネル、10月は一部値上がりも(10/07)

ゲームモニター出荷、22年は初の前年割れか(10/07)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

出版物

SNSアカウント

各種ログイン