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【アジア本NOW】『世界96カ国で学んだ元外交官が教える ビジネスエリートの必須教養 「世界の民族」超入門 』

ビジネスパーソンにおすすめのアジア関連書籍を、新刊を中心にNNA編集スタッフがセレクト。今号は、民族をテーマに多様性への理解を深める教養書を紹介。

■多様性の時代、必要なのは「エンパシー」

海外の人と仕事をすると、良くも悪くも意識せざるを得ないのが人種、言語など、自分とのさまざまな相違点。民族もそのうちの1つだろう。しかし複雑であるが故、実は多くの日本人が分かっているようで分かっていない民族の定義と正しい理解を、本書は主にビジネスパーソン向けて説く。

著者はエジプト、英国、サウジアラビアに赴任経験を持つ元外交官。日本総合研究所を経て独立し、現在は著述家として活動。2021年からは、公立専門職大学の教授としてグローバル人材の育成にも励んでいる。

本書は、「民族=国籍、国民にあらず」という具合に、混同しがちな概念を整理をした上で、「言語、文化、生活習慣、血縁などに関して、同胞仲間意識が広まっている集団」を民族と定義。世界各地の民族をエリアごとに紹介する項目では、アジアを東アジア、東南アジア、南アジアの3章に分け、それぞれの地域の代表的な民族の成り立ちや特徴を歴史を絡めて解説。ウイグル人やロヒンギャ難民などの民族問題も冷静な視点で取り上げる。

「民族はデリケートな問題なので、安易に尋ねない」など、外国人と接する際のマナーも具体的に記述。世界各地を渡り歩き、さまざまな民族と触れ合った著者の体験談もテンポよく挿入され、頭でっかちにならず教養を深められる。

「置かれた立場が全く異なる民族を、知的作業で分かろうと努力するエンパシー(共感)が、多様性が重視される社会のビジネスパーソンには必要」と著者。共感力を持って民族を理解すべし、という思いが貫かれた本書を読めば、世界を見つめる己の視線が違ってくるはずだ。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

『世界96カ国で学んだ元外交官が教える

ビジネスエリートの必須教養

「世界の民族」超入門』

2022年2月8日

山中俊之(著)

ダイヤモンド社

1,760円 電子版あり

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■その他のBOOK LIST

※紹介文は版元から引用(原文ママ)

『アジアからみるコロナと世界 

我々は分断されたのか』

2022年5月30日

日下部尚徳、本多倫彬、小林周、高橋亜友子(著)

毎日新聞出版 1,980円 電子版あり

第一線で活躍する研究者が、日本を含めたアジア諸国の新型コロナ対策やコロナ禍における社会の変化への鋭い分析を通して、激動する国際政治の姿と、そのなかでの日本の姿を明らかにする。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

『アジアの官民連携とインフラ・ファイナンス 

公的金融機関を活用したプロジェクトの組成と資金調達』

2022年6月21日

加賀隆一(編)、加賀隆一、阿部亮一、風岡俊史(著)

中央経済社 4,400円

官民の実務担当者、研究者等がアジアにおける官民連携とインフラ・ファイナンス市場への理解を深めつつ、公的金融機関から効率的な資金調達を実現する手法を解説する金融実務書。

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『競争と秩序 

東南アジアにみる民主主義のジレンマ』

2022年5月31日

川中豪(著)

白水社 2,970円

インドネシア、タイ、フィリピン、マレーシア、シンガポールの五カ国の現代史を比較政治学の理論をもとに多角的に跡付けたのが本書である。なにが民主主義をはばむのか。暴力的衝突、権力監視の侵食、操作された制度——。民主主義が超えるべき課題に斬りこむ。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

『中国減速の深層

「共同富裕」時代のリスクとチャンス』

2022年6月22日

福本智之(著)

日本経済新聞出版 2,420円 電子版あり

世界最大の人口は、ほぼピークアウトし、中国社会は成熟化への歩みを進めている。(中略)はたして中国はどこまで減速するのか。世界経済への影響はどれほどのものか。本書は詳細な現状分析を踏まえ、三つの予測シナリオを提示するともに、日本企業の活路を探る。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

『大惨事(カタストロフィ)の人類史』

2022年5月20日

ニーアル・ファーガソン(著)、柴田裕之(訳)

東洋経済新報社 3,520円 電子版あり

人類が被ってきた大惨事や事故に共通する構造を、ネットワーク理論やカオス理論などの最先端の知見をもって明らかにし、この世界や組織が抱える脆弱性と回復力(レジリエンス)に、今、最も注目される「世界の知性」が迫る。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

『アジア動向年報2022』

2022年5月26日

アジア経済研究所(編)

アジア経済研究所 6,930円 PDF版あり

『アジア動向年報2022』では23のアジアの国・地域、またアメリカとアジアの関係をカバーし、各国・地域を長年観察してきた研究者が現地の一次資料に基づいて2021年の動向を分析するだけでなく、その歴史的背景や意味についても明らかにしています。

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『NNAグローバル出張サポート資料 

フィリピン2022』

2022年6月7日

NNAグローバルリサーチグループ(編)

NNA 2万7,500円 PDF発行

個人消費が活発なアジア有数の人口大国、フィリピン。押さえておくべき財閥企業一覧のほか、進出日系企業リスト(535社)をエリア別に掲載。現地出張者のみならず、赴任者の参考資料としても活用いただけるマーケット資料です。

※特集「アジア本NOW」は、アジア経済を観るNNAのフリー媒体「NNAカンパサール」2022年7月号<https://www.nna.jp/nnakanpasar/>から転載しています。


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関連業種: 建設・不動産マクロ・統計・その他経済政治社会・事件

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