フィリピンの民放ABS―CBNは、インターネットのプラットフォームを通じた放送を拡大するなどして黒字化を目指す方針を明らかにした。昨年5月に放送免許が失効し、経営が悪化しているため、ネット戦略を強化して立て直す。6日付インクワイラーが伝えた。
親会社の財閥ロペス・ホールディングスのサルバドル・ティロナ社長によると、ユーチューブなどオンラインの動画配信サービスを活用した放送を拡大する。コンテンツの海外販売を強化し、収益を確保する。
ABS―CBNは25年間の放送免許が2020年5月に失効し、テレビとラジオの放送停止を命じられた。現在はオンライン配信のほか、テレビ・ラジオ局のゾーイ・ブロードキャスティング・ネットワークなどと提携し、一部の番組を放映している。
20年の最終損益は133億4,000万ペソ(約291億円)の赤字となり、赤字幅は前年の5倍に膨らんだ。ティロナ社長は、新戦略の推進によって黒字化し、民放最大手の地位を取り戻す考えを示している。
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