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鉄道シフト、CO2測定簡素化を=JICA

国際協力機構(JICA)は23日、ベトナム首都ハノイで、都市鉄道へのシフトで二酸化炭素などの温室効果ガスをどの程度削減できるかを測定・報告・検証する方法に関する調査の最終報告会を開催した。関係機関・企業に対し、国連で承認されている方法論を参照して環境十全性を担保した上で、負担少なくモニタリングしていく方法を提案。自動車やバイクに依存する現状からのモーダルシフトが、気候変動対策にもなることを数値化する取り組みとなる。

鉄道分野の温室効果ガスの測定に関する調査報告会であいさつするJICAベトナム事務所の室岡氏=23日、ハノイ

鉄道分野の温室効果ガスの測定に関する調査報告会であいさつするJICAベトナム事務所の室岡氏=23日、ハノイ

JICAベトナム事務所の室岡直道次長は「簡素化し、実現可能な方法を調査で確立した」と説明した。「ベトナム都市鉄道分野における測定報告検証(MRV)に係わる情報収集・確認調査」として、2019年2月~今年9月に日本が協力する都市鉄道3路線(ハノイ1、2号線、ホーチミン市1号線)を対象に調査を実施。国連のクリーン開発メカニズムで使われる算出方法を参照し、環境十全性を担保した上でベトナムに適したものを開発した。

JICA調査団の白川泰樹氏(気候変動/交通セクターMRV担当)は、国連の方法と比べ、データ収集に必要な各種調査やインタビュー項目などを削減できると指摘。1路線当たりの調査費用は、クリーン開発メカニズムでは年間15万米ドル(約1,600万円)かかるが、2万米ドル未満に削減できるとの見積もりを示した。

自動車やバイクから都市鉄道に移動手段が変わることによる二酸化炭素の排出削減量は、新方法では路線別で年間3万9,600~5万6,900トンと推計される。国連などの他方法では5万7,000~8万2,000トンとの結果で、簡略化した分より保守的な算定結果となる。ただ、都市鉄道の運営会社などの負担を軽減できるというメリットがある。

調査を主導した熊澤憲氏(業務主任/都市計画・交通)は「二酸化炭素の排出量のうち、ベトナムの道路輸送の構成比はより小さくできる」との見方を示した。日本の21%に対し、ベトナムは17%と4ポイントの差がある。

熊澤氏は、昨年の大気汚染指数では、ハノイはインドネシア・ジャカルタと同じくらい悪い状態だったとも指摘した。ハノイ、ホーチミン市ともに都市化が進展しており、渋滞も悪化している。公共交通機関へのモーダルシフトは公害の緩和手段の一つとなり、地元住民に対する調査でも都市鉄道への切り替えを考えている人が多いとの結果が出たとの結論を示した。


関連国・地域: ベトナム日本
関連業種: 運輸マクロ・統計・その他経済

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