三井物産が29日までに、ニュージーランド(NZ)の水素エネルギー開発会社ヒリンガエナジーと、商業用水素エネルギー関連プロジェクトを共同で推進するための戦略的提携協定を結んだことが分かった。今回の協定により三井物産は、ヒリンガとNZ肥料大手バランス・アグリニュートリエンツの5,000万NZドル(約34億円)規模の合併事業や、2021年に稼働予定のヒリンガの全国的な水素エネルギー供給ネットワークなどのプロジェクトのパートナーとなる。【NNA豪州編集部】
三井物産の担当者はNNA豪州に対し「ヒリンガとの戦略的提携協定は、低炭素社会への移行を目指す目標の一環として、次世代エネルギーソリューションの開発に世界的に注力している三井物産の方針に沿ったもの」とした。今後、ヒリンガに水素エネルギーを国際的に販売する能力を含め、専門知識、資本、海外市場での販売機会などを提供するという。
今回の戦略的提携協定によって三井物産は、ヒリンガが開発中のグリーン水素プロジェクトに参加する。プロジェクトの中には、グリーン水素生産プロジェクトや全国的な水素エネルギー供給ネットワークの構築、グリーン水素の生産や輸出の実行可能性調査が含まれているという。
三井物産による投資額は公表されていない。各プロジェクトへの最終的な投資決定は、デューディリジェンス(資産査定)が完了したあとに行われるという。
ヒリンガのキャシー・クレネット会長は三井物産について、「NZの水素エネルギー生産のスタートアップとして、最高のパートナー」とし、「三井物産は、すでにNZで大規模なエネルギー事業へ投資を行っている。大規模なエネルギー開発や投資の経験が豊富で、NZで水素エネルギーのサプライチェーンと市場を開発するために今までヒリンガが形成してきた国内のパートナーシップを補完する」とした。
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