ＬＩＮＥがスタートアップ支援プログラム

「ＬＩＮＥスケールアップ」について説明するアリヤ社長＝21日(ＬＩＮＥ提供）

無料通信アプリＬＩＮＥのタイ法人、ＬＩＮＥタイランドは21日、革新的なアプリを開発した地元のスタートアップに、自社のプラットフォームを提供するプログラム「ＬＩＮＥスケールアップ」を始めると発表した。4,200万人に上るＬＩＮＥユーザーにアピールする機会を与え、タイ生まれのユニコーン（企業価値が10億米ドル＝約1,060億円＝以上の新興企業）出現を促す。

ＬＩＮＥタイランドのアリヤ社長は、「タイのスタートアップはまだ種子のレベル。世界的企業に成長する例が不足している」と述べ、問題は事業規模の拡大の難しさにあるとの考えを示した。米グーグルの「グーグルプレイ」には2,800万個、米アップルの「アップルストア」には2,200万個のアプリがあるが、利用者がダウンロードするアプリは平均32個、常時使用するのは３～５個にすぎない。アプリの氾濫の中、開発者は自社製品をどう目立たせるかが課題だ。

ＬＩＮＥスケールアップは、ＬＩＮＥのプラットフォーム上で新製品やサービスを展開できるスタートアップのアプリを受け入れる。「ＬＩＮＥ＠プロ」アカウントを与え、アプリケーション・プログラム・インターフェース（ＡＰＩ）を提供して、技術支援も行う。

支援の度合いは、スタートアップの能力や事業成績によって異なる。アリヤ社長は「実力や潜在力によっては、ＬＩＮＥの戦略的パートナーに登用することもあり得る」と語った。