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【アジアに行くならこれを読め!】『世界トップシェアを勝ち取った田舎の小さな工場の奇跡』

著者が社長を務める塗料メーカー、オキツモ(三重県名張市)は1990年代後半、初の海外本格生産拠点としとてタイに工場を設ける。著者にとっては海外赴任も、責任者を務めるのも、工場を建設するのも、何もかも初めて。そんな人間ができるのは「タイのことは何も分からないので教えてください」と謙虚にタイ人に接すること。当時はまだ若者だったタイ人スタッフのうち5人が、二十数年たった今も経営幹部としとて現地法人を引っ張っているという。同社は現在までに中国、インド、欧米に計7拠点を置いている。

もともと耐熱塗料や潤滑塗料、光触媒塗料などでシェアを持つが、新たなヒット商品を模索していた。電子基板用レジストインキという、これまでと全く異なる畑違いの製品を開発できたのは、良いパートナーと出会い、提携を始めたことが大きいという。即断即決のオーナー企業も少なくないアジアでの事業体験から、商談では「こちらが条件や内容を詰めてから会わないと、ぐずぐずしているうちにその話が流れて」しまうこともしばしばあると説く。

アジア通貨危機、リーマンショックなどを経てもなお、ニッチな製品で生き残り、伸びてきた同社。ものづくりや技術に自信を持ち、アジアへの進出を考えている日本の中小企業にとって本書は参考書の一つになるだろう。

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『世界トップシェアを勝ち取った田舎の小さな工場の奇跡』

山中重治 幻冬舎メディアコンサルティング

2016年10月発行 1,300円+税

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「創意工夫がなければ生き残れない(本書より)」

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<目次のぞき見>

・「社長!2億円の受注がなくなりました!」

・異国での苦境

・「放熱」という新領域

・「開発先行型企業」からの脱皮

・アメリカ、中国、東南アジア、ヨーロッパへ

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<著者紹介>

山中重治(やまなか・しげはる)

1967年三重県生まれ。耐熱塗料、光触媒塗料メーカーのオキツモ(三重県名張市)社長。会社経営では「選択と集中」「合議制」などを排し、ニッチかつユニークな製品を生み出す。

※特集「アジアに行くならこれを読め!」は、アジア経済を観るNNAの新媒体「NNAカンパサール」2017年12月号<http://www.nna.jp/nnakanpasar/>から転載しています。


関連国・地域: タイ日本
関連業種: マクロ・統計・その他経済

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