韓国の完成車大手、現代自動車がサウジアラビアに乗用車の生産工場を建設する。同社にとって中東で初めての生産拠点で、生産規模は年間5万台。2026年10~12月期の稼働を目指す。現代自は5月14日、サウジアラビアで工場の起工記念式典を開催した。内燃機関車だけでなく電気自動車(EV)も生産する計画。
現代自はサウジアラビアの自動車シェア首位のトヨタ自動車に次ぐ2位に付けるが、その差は広がっている。サウジアラビア国家産業開発センター(NIDC)によると、22年はトヨタが29%、現代自(起亜を含む)が17%だったのに対し、23年はトヨタが34%、現代自が19%だった。また近年は、長安汽車や吉利汽車といった中国の完成車メーカーもシェアを拡大しつつある。サウジアラビアの生産拠点が完成すれば、現代自の現地での競争力が高まる。