ミャンマーの都市ゲリラ「スペシャル・タスク・エージェンシー・オブ・ビルマ（ＳＴＡ）」は27日、同組織がいかなる政治グループとも関係がないと主張する声明を…

ミャンマー

ミャンマーの都市ゲリラ「スペシャル・タスク・エージェンシー・オブ・ビルマ（ＳＴＡ）」は27日、同組織がいかなる政治グループとも関係がないと主張する声明を出した。最大都市ヤンゴンにあるインセイン刑務所での爆弾テロで民間人を含む８人が死亡しており、声明を出すことで、民主派による挙国一致政府（ＮＵＧ）のイメージ悪化を避ける狙いがあるとみられる。
ＳＴＡは通信アプリ「テレグラム」に声明を掲載。同組織は昨年のクーデターで全権を掌握した国軍の独裁に反抗する秘密組織であり、いかなる政治グループとも関係を持たないと明記した。
インセイン刑務所では19日朝、爆発により民間人５人と刑務所職員３人が死亡した。国軍、挙国一致政府ともに、受刑者への差し入れの品に紛れて届けられた爆弾の爆発が、８人が死亡した原因だったとの見解で一致している。
ＳＴＡは爆発事件を同組織が実行した作戦であると認めつつも、声明で「国軍側の銃による反撃により、命が失われたことを深く後悔する」と強調。民間人に犠牲が出た原因が爆弾であると認めていない。今後も国軍が主導する2023年の総選挙を阻止するために活動を続け、テロリストである国軍とその協力者の排除を目指すとしている。
挙国一致政府は19日、同政府の国防省が定めた行動規範に、国軍に対抗する「防衛戦」による民間人への被害発生を避けなければならないと明記されていると主張。民間人を巻き込むいかなる個人・団体を非難するとしている。同政府は国軍打倒を掲げ、民主派武装勢力の国民防衛隊（ＰＤＦ）を通じた武装闘争を繰り広げている。
都市ゲリラや国民防衛隊に資金を提供する団体「ファンドレイジング・クレーンズ・フォー・ユー」は19日、支援先リストからＳＴＡを除外したと発表していた。同団体は、挙国一致政府が資金調達などに使う電子決済アプリ「ＮＵＧペイ」を利用している。

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