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「電力制限は長期化せず」、中信証券

中国各地で記録的な猛暑日が続き、電力供給が逼迫(ひっぱく)する中、中信証券系の研究機関である中信証券研究所は18日、「電力の使用制限や節電の措置は長く続かない」との見方を示した。気温の低下や火力発電などによる電力供給の増加で状況は改善するとみており、電力制限による第3四半期(7~9月)の国内総生産(GDP)への影響は約0.13ポイントにとどまると試算した。

中国では記録的な暑さで冷房用の電力需要が急増したことに加え、降雨量の減少で水力発電量が減り、四川省、浙江省、安徽省、江蘇省など複数の地域では8月に入ってから、電力の使用制限を実施。現地に工場を持つ企業が稼働停止を余儀なくされるなど経済への影響が広がっている。

ただ、中信証券は「9月に近づくにつれ気温が徐々に下がり、高温日が減れば冷房用の電力需要が縮小し、四川省と長江中・下流域での電力需給の逼迫が緩和する」と分析。加えて、石炭供給や火力発電量の拡大など、電力供給を増やすための政策措置が導入される可能性もあり、「電力の使用制限期間は前年同期よりも短くなる」と予測した。

■石炭供給を強化

石炭供給を強める動きも出ている。国有エネルギー事業会社の国家能源投資集団は18日、西南部の雲南省、貴州省、四川省、重慶市や内陸部の湖南省、湖北省、江西省にある発電所の石炭在庫状況を注視し、発電機の運営とメンテナンスの管理を強化する方針を示した。電力不足が深刻な四川省や重慶市への石炭の輸送を増強するなどして、発電用石炭の供給を最大限保障すると説明した。

国家能源によると、四川省では今夏の発電量が16日までに60億キロワット時となり、年初来の累計では190億キロワット時と過去最高を記録。重慶市でも、8月の発電量が16日までに9億3,700万キロワット時となり、1日当たりの負荷率は90%以上と過去最高を更新した。

■長江の干ばつ深刻

猛暑の影響で、長江流域の水位は記録的な低さになっている。

水利省の劉偉平次官は17日の会見で「現在、長江本流と洞庭湖(湖南省北東部)、ハ陽湖(江西省北部、ハ=番におおざと)の水位は例年の同じ時期に比べ4.85~6.13メートル低く、記録開始以来の最低になった」と説明。7月以降の長江流域の降雨量は例年に比べ約半減し、1961年以降で最少となった。長江流域では四川省、重慶市、湖北省、湖南省、江西省、安徽省で干ばつが起きていると明らかにした。

水利省長江水利委員会は1~15日に長江流域のダムの放水量を調整し、計約53億立方メートルの水を中・下流域に追加供給。16日正午から長江中流にある世界最大級の三峡ダムの放水を強め、21日までに8億3,000万立方メートルを追加放水する。


関連国・地域: 中国-全国
関連業種: 天然資源電力・ガス・水道マクロ・統計・その他経済社会・事件

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