【21年の10大ニュース】脱コロナへ一歩、迫る大統領選
2021年のフィリピンは、新型コロナウイルス禍からの立ち直りへ一歩前進した。政府は外出・移動制限措置を見直し、感染対策と経済活動の両立へ戦略を転換。景気後退に歯止めをかけ、経済も回復し始めた。世界的にも異例の長さとなった対面授業の禁止も試験的に解除した。22年5月に実施される大統領選を巡っては、主要候補が出そろい、構図が固まった。故マルコス大統領の長男フェルディナンド・マルコス氏が最有力候補となり、ロブレド副大統領などほかの主要候補が追う展開になりそうだ。気候変動対策に取り組む世界と歩調を合わせ、政府は脱石炭を進める方針も示した。コロナは収束していないものの、経済回復と持続可能な社会の基盤づくりに注力した。