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政府、EV普及へ行動計画 30年に新車販売の15%目標

マレーシア政府が低炭素社会の実現に向けて、電気自動車(EV)の普及に本腰を入れる。環境・水省はこのほど、EV普及に向けた今後10年間の行動計画などを盛り込んだ「低炭素モビリティーブループリント2021~30年」の最終草案を公表した。乗用車販売に占めるEVの割合を25年に9%、30年には15%まで引き上げる方針だ。これに伴い、25年までに全国に充電設備7,700基を設置する。

マレーシアのEV政策は、マハティール前政権が20年2月に発表した新国家自動車政策(NAP2020、20~30年が対象)で、「省エネルギー車(EEV)の生産や次世代自動車(NxGV)関連技術の研究開発(R&D)を奨励する」との方向性が示されたものの、具体性に乏しかった。同3月に誕生したムヒディン現政権下でもこれまで明確な指針は示されておらず、ここにきて大きく動き出した格好だ。

ブループリントの最終草案は「温室効果ガスの排出抑制」を目標に掲げており、▽EVの普及▽輸送燃料の利用低減▽代替燃料の導入▽輸送手段の転換――の4領域で、30年までの行動計画が盛り込まれた。

EVの普及については、政府が率先して範を示すため、公用車への導入を推進する。公用車の新規調達分に占めるEVの割合を21~22年に10%、23~25年に20%、26~30年には50%と段階的に引き上げる方針だ。25~30年の調達分については、国内生産の車両に限定する。

EVの完成車(CBU)輸入に対しては、22年まで1万台を上限に物品税・輸入税を100%免除し、23~25年には50%減免する。一方、プラグインハイブリッド車(PHV)については、部品を輸入して現地で組み立てる完全ノックダウン(CKD)車で、22年まで9万台を上限に物品税・輸入税を100%免除。23~25年は75%、26~30年は50%減税する。

EV普及の目安として、新車の市場総需要量(TIV)に占める割合を乗用車で25年に9%、30年には15%に引き上げることを目指す。電動バイクはそれぞれ8%、15%。電気バスは25年に2,500台、30年に1万台とすることが目標だ。

EV普及に欠かせない充電インフラの整備については、25年までに交流充電設備を7,000基、直流充電設備700基を全国に設置することを目指す。

■物足りなさの指摘も

低炭素社会の実現に向けては、今回の内容に物足りなさを指摘する声もある。商銀最大手マラヤン・バンキング(メイバンク)の投資銀行部門メイバンク・インベストメント・バンク(メイバンクIB)のリアウ・ソンジュン氏は「NAP2020よりもEVに焦点を当てた内容となっているが、普及を推進するには十分でない」との見解だ。「22年までに100%の免税が適用される10万台のうち、EVは1万台を占めるにすぎず、ガソリン車からEVへの移行を加速させるには力不足だ」という。

純粋に電気のみで走行可能な距離はEVの300キロメートルに比べ、PHVは100キロ未満と短い。リアウ氏は「ガソリン車よりもPHVの方が最終的な二酸化炭素(CO2)の排出量は多いとのデータもあり、欧州連合(EU)はPHVもなくしていく方向だ」と指摘。低炭素社会の実現を目指すのであれば、PHVよりもEVに重点を置くべきだとの見方を示す。


関連国・地域: マレーシア
関連業種: 自動車・二輪車

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