中国が香港版「国家安全法」制定に動き出したことを受け、香港で仮想私設網(VPN)のソフトウエアやアプリのダウンロードが急増している。香港のインターネットユーザーの間で、中国政府による監視や検閲が強まることへの懸念が高まっていることが背景にあるという。サウスチャイナ・モーニングポスト(電子版)などが伝えた。
VPNサービス大手のNordVPNによると、21日に国家安全法制定を巡るニュースが報じられた数時間後にはサービスに関する問い合わせが急増。その件数は前日の120倍に上ったといい、同社広報責任者は「これまでで最も需要が大きく伸びたケースの一つ」と述べた。
また、調査会社によると、米アップルの「アップストア」では、22日に香港でダウンロードされた無料アプリ上位5位のうち、4つをVPN関連が占めた。VPN企業が25日に発表した調査報告でも、香港でのVPNのインストール件数は21日に前日比で6倍以上に膨らんだ。
VPNは、インターネット上に仮想の専用線を設定して通信を行う技術。
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