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車整備業の将来を解説、東京海上日動セミナー

東京海上日動火災保険はこのほど、自動車販売・整備事業経営者向けのセミナーを東京都内で開催した。厳しい事業環境で勝ち残るための日本での外国人材の活用や事業環境の将来像が討議された。

西自動車商会の津嘉山社長(左)とアセアンカ―ビジネスキャリアの川崎社長=東京(NNA撮影)

西自動車商会の津嘉山社長(左)とアセアンカ―ビジネスキャリアの川崎社長=東京(NNA撮影)

■6重苦で環境は悪化

「スーパー乗るだけセット」ブランドのマイカーリースを全国展開する西自動車商会(沖縄市)の津嘉山修社長は、現在の自動車整備業界は日本の人口減や自動ブレーキ普及による事故減少などの「6重苦」に見舞われ、今後も売り上げ減が続くと業界の見通しを語った。6重苦は、◇顧客減少(人口減)◇労働力不足◇整備需要の減少(電気自動車=EV普及)◇板金需要の減少(自動ブレーキ対応車両の増加)◇設備投資の増加◇価格競争(整備会社間だけでなく、家電など異業種からの自動車産業参入)――。

EVシフトなど自動車の電動化・電子化が進んだ場合、修理するよりも組み付けられたモジュール部品の交換需要が多くなり収益が減るほか、整備工場にとっては自動ブレーキ点検を行うための設備投資なども負担となる。

マイカーリースでは通常、メンテナンスや車検を含め5~7年間、ユーザーの車を管理することになる。整備業界の生き残り策として津嘉山氏は、「基本となるあいさつの徹底や正規販売店(ディーラー)に負けないきれいな工場、ユーザーに車両状況の説明する整備士の指導といった全社一丸の地道な努力が必要だ」と指摘。マイカーリースを通じて生涯自社を使い続けていく「生涯顧客化」と、1台の車が新車納入から廃車までの「車両の生涯入庫」を目標に、ユーザーの信頼を勝ち得ていくことが事業の安定化の鍵になると説いた。中古車として下取りに出す際も、リース車両は整備記録があるため品質が担保されており、中古車市場相場の平均より高値で取引されやすいという。

西自動車商会は1998年からマイカーリース業を展開しているが、整備事業会社による「スーパー乗るだけセット」加盟店はこの2年間で1.8倍の220店まで拡大(2019年9月現在)。全国の加盟店での新規リース契約は年間6,800台となっている。

■外国人材活用は不可避

自動車関連人材紹介のアセアンカービジネスキャリア(東京都千代田区)の川崎大輔社長は、外国人整備人材の活用の流れは不可避だと指摘。日本では整備士志望の若者の減少に加えて、高齢整備士の引退・退職が始まっており、向こう5年間で1万3,000人の整備士不足が見込まれている。

外国人整備士を受け入れる際の制度として、技能実習や特定技能制度などに基づく受け入れ方法がある。川崎氏は受け入れ方法や費用などを解説した。

川崎氏はタイやフィリピンなど受け入れ国がいくつかある中で、ベトナム人材活用の優位性が高いと強調した。同国は日本語学習環境が整っているほか、政府が工業技術教育に力を入れており、自動車整備科を設けている大学もあるからだ。なお、技能実習生を労働力として活用することはできない。

東京海上日動営業開発部の山田伯夫担当課長は、整備業向けサービスとして、マイカーリース保険だけではなく、技能実習生の支援制度もあると説明。提携機関を通じた技能実習生の候補生募集支援のほか、実習生入国前後には東京海上日動オートサポートセンターを通じて整備技術や日本の車検制度の研修が可能であることを紹介した。


関連国・地域: ベトナム日本
関連業種: 自動車・二輪車金融サービス

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