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テイクオフ:ブーゲンビリアの花がぽ…

ブーゲンビリアの花がぽとりと、灰色の川面に落ちた。岸壁はボートが作り出す波で崩れかけている。バンコク市内を東西に走るセンセープ運河は市民の足だ。

満員電車さながらの水上バスに乗り込み、手渡しで運賃を払う。定員はないのか、みな運賃をちゃんと払ったのか。生ぬるい風に吹かれて考えていると、乗り換えの駅に到着。次のボートでは運よく座ることができた。日に焼けた乗務員が船の端を移動し、スムーズに運賃を回収していく。慣れた様子でビニールシートを抱え、水跳ねを阻止する若者。食器を洗った後の水を運河に流す岸壁の女性。高齢の女性が乗船する際は、人々が手をさしのべていた。目の前の光景はどれもこれも生活感に満ちていた。

水上バスは遊園地のアトラクションのような非日常ではなく、すべてが日常。運河の濁った水はこうして、きょうも人々の暮らしを背負っている。(亀)


関連国・地域: タイ
関連業種: 社会・事件

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