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大田区企業、アジアベンチャーと事業創出へ

東京都大田区の町工場が、インドネシアやシンガポールなど国内外4社のスタートアップと試作品開発を開始し、アジアの課題を解決する新ビジネスの展開を目指す。大田区が8日に開催した「町工場・海外ディープテックスタートアップ連携創出プロジェクト」の2019年度キックオフイベントで、採択された事業が発表された。1事業につき最大で500万円の助成金が支給される。

川野副区長から採択証を受け取るインドネシアのTech Prom Labのアニサ・アジザ氏とプラディプタ・アディ・スリャ氏、関鉄工所の関栄一代表取締役=8日、東京・大田区(NNA撮影)

川野副区長から採択証を受け取るインドネシアのTech Prom Labのアニサ・アジザ氏とプラディプタ・アディ・スリャ氏、関鉄工所の関栄一代表取締役=8日、東京・大田区(NNA撮影)

イベントでは、79件の応募の中から大田区町工場との親和性、特許性、実現性などを基準に選ばれた東南アジアの3社と、推薦を受けた国内の1社がそれぞれ大田区企業との提携を発表した。インドネシアのスタートアップTech Prom Labは、ブライアッシュ(火力発電で石炭を燃やした際に残る産業廃棄物)を主原料とした舗装ブロック「PoreBlock」の開発・製造を行っている。同製品は従来の製品に対して100倍の水透過性を持ち、大雨による洪水被害を抑える効果を持つ。大田区企業の関鉄工所と連携して、製造工程の自動化・製品品質均一化を目指す。

タイのReadRing社は、電子テキストと印刷文字を点字変換できる小型で安価なポータブルデバイスを開発している。善大工業と共同で量産化に向けた資金調達のための高度な試作品開発と点字変換機構の開発を進める。シンガポールのSingapore Heavy Engineering社は動物の呼吸器構造を利用した大気清浄システムの開発を行っており、栄商金属と協力し高さ2メートル規模のプロトタイプの製造と日本での実証実験を進める計画だ。4社はそれぞれスタートアップ支援のリバネス(新宿区)と大田区からの開発費助成を受けて試作品開発を行い、来年3月6~7日に大田区で開催される第9回超異分野学会で結果を発表する。

大田区では大手受注先の海外流出や後継者不足により中小製造業の減少が著しく、下請け体質からの脱却を目指し新事業の創出が迫られている。20年までに「新産業創造・発信拠点」としての整備が予定されている羽田空港跡地第1ゾーンの活用も視野に入れ、試作・量産を得意とする町工場がベンチャーと連携することで新事業と取引機会の創出を図る。

川野正博副区長は「今回の事業は国内外スタートアップが抱える技術的な問題を同区町工場が解決できるかという実証実験。大田区のものづくりと国内外の若いベンチャーによるエコシステムを生み出したい」と語った。

「新産業創造・発信拠点」としての整備が予定されている羽田空港跡地第1ゾーン=8日、東京・大田区 (NNA撮影)

「新産業創造・発信拠点」としての整備が予定されている羽田空港跡地第1ゾーン=8日、東京・大田区 (NNA撮影)


関連国・地域: タイシンガポールインドネシア日本
関連業種: その他製造マクロ・統計・その他経済

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