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テイクオフ:水深二十数メートルでサ…

水深二十数メートルでサメを待つ。ふと海面を見上げると、魚群の移動が、わずかに届く光を遮った。これは大物到来の兆候かと期待に胸が高鳴り、吹き出す息が増える。

群れを広く眺めるようにしていると、ベテランダイバーが手をチョップのようにして、額にかざした。「え、ウルトラマンセブン?」と一瞬とまどったが、海の中ではサメを意味するハンドサイン。彼が指さす方向を目で追うと、魚の群れを断ち切るようにサッと進む大きな影が見えた。

あれは本当にサメだったのか。仲間の間では、否定派が多い。「サメはもっとゆっくり進むもので、大きめの魚ではないだろうか」と。ただ、捕食者に追い立てられて一目散に逃げる魚群は、大物と巡り会うチャンスらしい。

強い潮流にもまれ、流され流されたプエルトガレラの海。流れに乗って泳ぎ回る大物に、きっといつか会う。(弘)


関連国・地域: フィリピン
関連業種: 社会・事件

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