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欧州の物流拠点として存在感、ルクセンブルク

欧州連合(EU)のルクセンブルクの物流事情を紹介するセミナーが11日、東京都内で同国経済省などが主催し開催された。ルクセンブルク経済省のダニエル・リーバーマン・ディレクター(物流担当)は講演で、航空・自動車・鉄道など域内外と円滑な輸送サービスの提供が可能な同国のメリットを解説した。

「越境EC、電子機器、自動車部品、医薬品の分野で日本企業は進出メリットが大きい」と話すルクセンブルク経済省のダニエル・リーバーマン・ディレクター=11日、東京(NNA撮影)

「越境EC、電子機器、自動車部品、医薬品の分野で日本企業は進出メリットが大きい」と話すルクセンブルク経済省のダニエル・リーバーマン・ディレクター=11日、東京(NNA撮影)

ルクセンブルクは人口59万人の小国だが、従来の金融の中心性、楽天や米アマゾンなどに代表される欧州本社の開設、ドイツ・フランス・ベルギーと国境を接し欧州の中心に位置する物流統括拠点機能を持つ国としても注目されている。

産業用ロボット大手ファナックは、欧州市場への製品をカスタマイズして出荷する新倉庫を開設した。ファナックの製品は日本から海路で運ばれるが、ファナックは海港に面するオランダのロッテルダムではなく、ルクセンブルクを欧州の物流拠点に選んだ。この理由についてリーバーマン氏は、欧州の中心的な位置や倉庫の運営コスト、簡便な輸出入手続き、税制など総合的な判断があったと述べた。

ルクセンブルク・フィンデル空港では、空港として世界で最も早く医療・医薬品の輸送品質基準である「GDP(医薬品の適正流通基準)」認証を取得した。リーバーマン氏は、医薬品メーカーに加え、エアバッグセンサーなど付加価値の高い自動車部品の製造・物流拠点としてもルクセンブルクは有望だと話す。

■中国企業が存在感

中国企業の投資状況に関するNNAの質問に対してリーバーマン氏は「物流自体への投資だけではなく、関連する金融や送金システム、越境EC(電子商取引)などで存在感を高めている」と答えた。

中国と欧州を結ぶ国際貨物列車「中欧班列」のルクセンブルク乗り入れについては、既に調査済みで技術的には問題ないとの認識だ。ただ中国発の貨物が多く欧州発の貨物が少ないとされる「片荷」の問題などもあり、市場動向を見極めてから乗り入れを判断するとコメントした。

セミナーではこのほか、欧州最大の同国貨物航空であるカーゴルックス日本支社の神谷靖日本地区総支配人が同社の取り組みについて紹介した。小松(石川県)へ週3便就航しているが、今年3月から成田便の運行(週1便)を開始した。カーゴルックスはルクセンブルクに加え鄭州(中国・河南省)を新たなハブ空港としている。カーゴルックスには中国政府系の河南民航発展投資が35%を出資している。鄭州にはEMS(電子機器の受託製造サービス)世界最大手の台湾・鴻海精密工業グループによる世界最大規模のスマートフォン工場がある。


関連国・地域: 中国日本欧州
関連業種: その他製造運輸IT・通信マクロ・統計・その他経済

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