労働契約化禁止の大統領令案、労組は反発

フィリピンで「労働の契約化(Contractualization)」の禁止を規定する大統領令(EO)の公布を巡り、「労働者側の妥協も必要」としたドゥテルテ大統領の発言に労働組合が反発を強めている。2月28日付地元各紙が伝えた。

同EOに関しては、労組が2月初旬にドゥテルテ大統領に提出した草案に基づいて作成される予定だったが、大統領は2月26日に「雇用者の事情も考慮すれば、労組側の要求を全て受け入れることはできない。妥協が必要だ」と発言。草案の一部変更も判明したため、労働組合連合―フィリピン労働組合会議(ALU―TUCP)は翌27日、「提出したEO案からの妥協は受け入れない」との声明を発表した。

ALU―TUCPは、かねて労働の契約化解消を公約としてきたドゥテルテ大統領の「変心」に失望を表明。抗議の意志を表明するため、マニラ市イントラムロスにある労働雇用省本庁のほか、ビサヤ地方のセブ市やイロイロ市、ミンダナオ地方ダバオ市などにある同省支庁舎の前で、27日朝に抗議活動を展開した。

大統領は当初、労組側が提出したEOの草案に署名するとみられていたが、ここに来て労使が合意した草案が浮上。両案に大きな差異はないものの、「労働者の身分保障」をめぐる解釈で両者の見解が異なっているという。

TUCPのアンジェリタ・セノリン副代表によると、雇用者側の意向を受けて労組単独案の第290条が修正され、「労働雇用相が、三者労使協調評議会(NTIPC)との協議を経て、労働の契約化を認める職種を決定する」との内容に書き換えられたという。

労働の契約化の全廃は、ドゥテルテ政権の公約の一つ。同EOについて、労働雇用省も当初は「労働組合が提出した草案の内容が大きく変わることはない」との見解を表明していた。同省によると、ドゥテルテ大統領は3月中に同EOに署名する予定だ。


関連国・地域: フィリピン
関連業種: 雇用・労務政治

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