南ア・EU各国とFTAへ、交渉局長が指針

タイ商務省貿易交渉局のオラモン局長は、南アジア各国や欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)交渉を進めていく方針を示した。1990年代からアジア各国などとの貿易自由化に参加してきた。協定を結ぶ国を増やし、さらなる貿易拡大につなげる。16日付バンコクポストが伝えた。

タイは現在、二国間で6カ国(インド、オーストラリア、ニュージーランド、日本、ペルー、チリ)とFTAを結び、東南アジア諸国連合(ASEAN)としては6件(中国、日本、韓国、オーストラリア・ニュージーランド、インド、香港)となっている。このうち、香港とは協定に署名済みで、2019年1月1日に発効する予定だ。

オラモン氏は「今後はトルコ、パキスタン、スリランカとのFTA交渉を進める」と説明。これまでの交渉会合はトルコが2回、パキスタンが9回。トルコは3月に第3回会合を実施する予定で、スリランカとはこれから交渉開始に向けて閣議承認を取り付ける計画だ。

タイ政府にとって、南アジアは将来的に主要な経済パートナーとなるという。タイ企業にとっては、スリランカの農業、宝石、観光、消費財、電子産業で投資機会があるとみている。

EUとは、17年12月11日に段階的な外交関係の正常化で合意しており、今後の交渉進展が期待できる。特にフランスとは、航空機大手エアバスが経済特区(SEZ)「東部経済回廊(EEC)」への投資に関心を示していることもあり、通商の自由化を迅速に進めていきたい考えだ。

■RCEPは調整に時間

東アジア地域包括的経済連携(RCEP)については、「予想以上に交渉が難航している」と指摘。ASEAN10カ国と日中韓印豪新(NZ)の計16カ国が参加するメガFTAとなる構想だが、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドなどがサービス分野の解放とヒトの移動の自由化に特に関心を抱いている一方で、物品ではインドが市場開放に難色を示しており、焦点が定まっていないという。

ASEANとしては昨年、RCEPの枠組みで向こう15年以内に主要品目の関税(品目の92%)を撤廃し、20年以内に残りの8%の税率も下げる方針を示していた。タイとしては、RCEPが実現すれば東側の日本、北側の中国、西側のインドといった大国への輸出拡大につながると見込んでいる。


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