シャトレーゼが150店出店へ エーワンとタッグ、3店同時開業

洋菓子などの製造販売を手掛けるシャトレーゼホールディングス(山梨県甲府市)の斉藤寛社長は14日、NNAの取材に応じ、香港で向こう5年で150店体制を構築する目標を明らかにした。同日は香港で30年以上にわたってパンを製販するエーワンベーカリー(大阪市北区)とタッグを組んだ新形態の店舗を同時に3店開業。シャトレーゼは、今年1月に香港1号店を出店したばかりだが、エーワンベーカリーが持つ香港市場でのネットワークを活用して展開を加速する。【森ちづる】

パンと洋菓子のダブルブランド店が3店同時開業した。シャトレーゼの斉藤社長(左)と英王麺包(香港)の楊井CEO=14日、九龍(NNA撮影)

パンと洋菓子のダブルブランド店が3店同時開業した。シャトレーゼの斉藤社長(左)と英王麺包(香港)の楊井CEO=14日、九龍(NNA撮影)

シャトレーゼとエーワンベーカリーは14日、九龍の「エレメンツ(圓方)」、新界・セン湾(セン=草かんむりに全)の「シティーウォーク(セン新天地)」、香港島・コーズウェーベイ(銅鑼湾)の「タイムズスクエア(時代広場)」の商業施設3カ所で、パンや洋菓子などを販売する両社のダブルブランド店「ラ・クレアシオン&シャトレーゼ」を出店した。シャトレーゼにとって同様の形態での海外出店は初となる。フランチャイズで展開する。

ダブルブランド店では、両ブランド合わせて約330点の商品をそろえる。パンの製造はエーワンベーカリーが担い、ケーキ、アイスクリーム、洋・和菓子などのシャトレーゼの商品は、山梨県と福岡県にあるシャトレーゼの工場から直輸入する。シャトレーゼの商品の価格は日本と比べて約4割高で、シュークリームが1個12HKドル(約170円)となる。

エーワンベーカリーのパンは店舗で製造するほか、食パンなどのパック商品は新界・火炭と石門にある工場で製造したものを並べる。ダブルブランド店の1カ月の売上高は200万HKドル以上を目指す。

ダブルブランド店は、年内にランタオ島東岸のディスカバリーベイ(愉景湾)や香港島北東部の西湾河などに10店以上を開業する計画で、新規出店のほか、エーワンベーカリーの店舗を改装する形での出店もあるという。

エレメンツ店での開業式典に出席したシャトレーゼの斉藤社長は、「単独では太古城に出店しているが、ダブルブランド店では、エーワンベーカリーが香港で培ってきた展開力を活用して、シャトレーゼのブランド認知度を急速に浸透させることができる」と説明。さらに、パンとケーキでは売れる時間帯が異なることから、従業員の生産性を上げることができるほか、顧客を取り合わないこともメリットに挙げた。

シャトレーゼは今後、フランチャイズによる単独での出店と並行して、ダブルブランド店を展開していく方針。香港では向こう5年を目標に単独店とダブルブランド店を合わせた150店体制を構築する。

■ライバル意識も持って

シャトレーゼとエーワンベーカリーは経営理念が近いことからタッグを組んだ。

エーワンベーカリーの香港拠点である英王麺包(香港)の楊井元伸(やない・もとのぶ)最高経営責任者(CEO)は、「シャトレーゼの豊富な商品ラインアップと、日本から直輸入という品質のよさが魅力」とコメント。エーワンベーカリーの売り上げ比率は現在、ケーキが20%、パンが70%などとなっているが、今後はシャトレーゼのノウハウも生かしてケーキの比率を40%まで引き上げつつ、売り上げの底上げを図る方針。

楊井CEOは、「商品からカタログ、価格表示までに至る細やかな取り組みを吸収したい。よいライバル意識を持っていく」と語った。

自社のケーキブランドも引き続き扱うほか、これまでの直営による単独出店も並行し、香港での店舗数を現在の64店から2020年までに100店まで広げる。

シャトレーゼの海外展開は、香港のほか、シンガポールを中心にマレーシアや台湾、中国、韓国、ドバイに広がり、タイとインドネシアにも進出する計画を進めているという。英王麺包(香港)の楊井CEOによると、ダブルブランド店は、経済成長が著しいフィリピンでの展開も計画しており、既に複数の現地フランチャイジー候補と交渉を始めている。


関連国・地域: 香港フィリピン日本
関連業種: 食品・飲料商業・サービス

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