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豊かになるASEAN、成長戦略セミナー(下) 日系企業の営業活動の喫緊課題

情報通信提供サービスの株式会社ネクスウェイ(東京都港区)と共同通信グループの株式会社エヌ・エヌ・エーが1月27日に東京で開いたセミナー「豊かになるASEAN、変化する東南アジアビジネス成長戦略セミナー」(http://www.nna.jp/articles/show/1565529)の続き。ネクスウェイグローバル事業推進室の和田恭介室長が「東南アジア日系企業の営業活動及び情報収集の喫緊課題」をテーマに話した。

■東南アジア現地の営業課題

株式会社ネクスウェイによる東南アジア駐在経験者向け調査から、日系企業向け営業の課題が浮き彫りになった。

日系企業に対する新規営業の課題は、「有効な企業リストがない」、「人員が足りない」、「新規にリーチする有効な広告媒体がない」という、おおよそ3点に集約され、現地の営業活動の足かせとなっている。

また、ローカル企業に対する新規営業の課題としても、同じく営業リスト、営業マン、手段の不足といった上記3点が挙げられ、現地資本の会社へのアプローチが困難となっている。

■現地の営業手法の状況

有効な方法としてはコネクション営業がある。これは、日本人コミュニティの強みを活かすことが重要な手法であり、商談成約率は高いが、一方で数に限りがあることが問題だ。

主要都市部では日本人向けに特化したフリーペーパーや各種広告媒体があるが、これは比較的「ブランディング」が目的。商談を取ってくる、カスタマーポイントを練るというよりは、企業の名前を売る位置づけである傾向が強い。

電話アポイントの営業手法もあるが、営業リストを持っていない企業が多く、アプローチ先リストの確保が難しい。

また現地では日系企業などが毎日のように、セミナーやイベント、展示会が行われているため飽和状態にあり集客に苦戦している。

では、なぜこのようなことが起きてしまうのか。

それには、日本からの紹介案件が目減りしてきており、現地で行おうにも案件不足で営業リストもないという市場の背景がある。

さらに、駐在員の任期により定期的に人が入れ替わることや、近年の主要都市部ではジョブホッピングも多く、前任の営業マンから案件や営業リストの引継ぎができておらず、企業によっては、赴任した後、以前と全く違う仕事に就いて、そもそも仕事自体が現地の従業員へ引継ぎできないという状況が起きている。

このように、駐在員任期や現地採用の難易度の高さなど人材の流動性に起因するところが大きいことが分かる。

■日本本社と現地のコミュニケーションロス

日本の海外事業責任者と現地責任者の間では、課題間の土俵の違いによるコミュニケーションロスが生じる。

日本の責任者は、現地でブランド力を高めたいと考えているが、複数国を担当していたりして現地の実情が把握しきれていないのが現状である。

一方で現地責任者は、顧客を目の前にしているが故に、来期、来月の売り上げが欲しいと考えている。

現地に赴かないと分からないことも多々あり、海外事業責任者と現地責任者の間に軋轢を生むこともあり得る。

コミュニケーションロスを生じさせないために、日本本社と現地で連携したマーケティングやコミュニケーションが重要だ。

■課題クリアへのアプローチ

ネクスウェイは東南アジアの日系企業データベースと日本国内海外事業部のデータベースを活用して、メディアでアプローチする方法や、営業マンの新規開拓のアウトソーシング、セミナーの集客、進出前のマーケット調査という、課題解決への一端を担うサービスがあり、多言語(多民族)の対応や深いリストを保有していることがサービス内容の強みである。(終わり)

ASEANビジネスを展開する日本企業の関係者ら約80人が参加した=1月27日、東京(NNA撮影)

ASEANビジネスを展開する日本企業の関係者ら約80人が参加した=1月27日、東京(NNA撮影)


関連国・地域: 日本
関連業種: IT・通信サービスメディア・娯楽マクロ・統計・その他経済

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