23日のテト（旧正月）を目前に控え、預金を引き出そうと現金自動預払機（ＡＴＭ）には長蛇の列ができている。ベトナムネットが報じた。
イーストアジア・コマーシ…

ベトナム

23日のテト（旧正月）を目前に控え、預金を引き出そうと現金自動預払機（ＡＴＭ）には長蛇の列ができている。ベトナムネットが報じた。
イーストアジア・コマーシャル銀行（東亜銀行、ＥＡＢ）のホーチミン市支店前には、スクリーン上に「メンテナンス中」のメッセージを表示したＡＴＭが立ち並ぶ。支店の向かいにはベトティエン・ガーメント社が拠点を構えており、同社の従業員が給与やテト賞与を引き出そうと殺到したためだ。こうした中、ベトティエンは東亜銀に対しＡＴＭの増設を要請。同行はＡＴＭを積んだトラックを２台置き、その前に長蛇の列ができるという異様な光景になっている。
ホーチミン市輸出加工区・工業団地管理委員会（ＨＥＰＺＡ）のグエン・タン・ディン副委員長は、同市の工業団地内にあるＡＴＭでも長蛇の列ができていると説明。旧暦の12月25日に当たる今月18日より前にテト賞与を支給した企業があるためで、銀行側は労働者の現金引き出し需要に対応するため、工業団地にＡＴＭトラックを動員している。
一方、国内で最も多い1,626台のＡＴＭを擁するベトナム外商銀行（ベトコムバンク）は、各地のＡＴＭが現金不足に陥らないよう、現金輸送車や担当者の数を通常の２倍に増やしている。同行ＡＴＭサービス部のレ・フイン・ハー部長によれば、各ＡＴＭでは20万ドン札や50万ドン札などを多く補充している。
ベトコムバンクは現在、ＡＴＭから１度に500万ドン（237米ドル、約１万8,250円）、１日に2,000万ドンと通常より多くの現金を引き出せるようにしている。それでも、他行の口座から現金を下ろす利用者もいるため、ＡＴＭ前は混在するという。
東亜銀行の関係者は、今後にテト賞与を支給する企業もあるため、ＡＴＭの混雑状況は続くとみている。ＡＴＭ前に並んで、結局現金を引き出せない利用者も中にはいるが、全体としてＡＴＭの現金不足は深刻ではないとする。
ベトナムには昨年６月末時点で１万2,811台のＡＴＭがあり、キャッシュカードの発行枚数は4,000万枚に達していた。

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