プロジェクトファイナンスなど、外国からの融資に対するミャンマー中央銀行の承認が遅れていることが分かった。中銀が半年前から審査を強化しているという。22日付けミャンマー・タイムズ電子版が伝えた。
具体的な審査条件は明らかになっていないものの、関係者によると、中銀は半年ほど前から、投資案件ごとの適合性や融資金利、取引通貨に重点を置いて審査を入念に行っている。
ミャンマーの国内銀行には大規模プロジェクトに融資する十分な資金がないため、海外の金融機関からの融資に頼らざるを得ない。一方、ミャンマーの金融システムは移行期にあり、中銀の措置は適切と指摘する専門家もいる。
「返済金利が高すぎる」といった理由で審査をはねられたケースが出ているもよう。規制強化の背景には、ミャンマーで不正に得た利得を国外に流出させない狙いもあるとみられる。
ミャンマーでは昨年10月、日本のメガバンク3行を含む外銀9行が営業免許の交付を受けた。ただ政府は、資本力や業務経験で劣る地元銀行に配慮し、外銀に認める融資対象を外国企業や地場銀行に限定した。
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