ハノイ、ホーチミン市でここ数日、にわかに自動車の売れ行きが良くなっている。両市の人民評議会がこのほど、自動車登録料やナンバープレート交付手数料を大幅に引き上げる決定を下したことを受け、駆け込み需要が盛り上がっているようだ。13日付トイバオキンテー電子版が報じた。
各種手数料の引き上げは、交通渋滞の緩和を目的としたもの。ハノイ市では8日、9人乗り以下の自動車を取得する際の自動車登録料を車両価格の12%から20%に引き上げるほか、ナンバープレート交付手数料を200万ドン(95米ドル、1米ドル=約78円)から一気に10倍にすることが決まった。
ホーチミン市も7日、現在10%の登録料を15%に引き上げることを決定。いずれも来月1日から実施される。
13日にハノイ市ランハ通りのフォード販売店で「フィエスタ」を5億1,900万ドンで購入した男性は、「各種手数料が上がる前に登録するには、すぐに購入契約を結ぶ必要があった」と話す。年明け後は登録料やナンバープレート交付手数料だけで1億2,380万ドンの出費が必要になるが、今なら半分ほどの6,428万ドンで済むため、男性が契約書類にサインしている間に、妻が手付金にする現金を引き出しに走ったという。
フォード以外にトヨタ、メルセデス・ベンツ、日産、現代などの販売店も、ここ数日で訪れる客が急増した。販売員は「これほどの客足は前例がない」と口をそろえる。
地元紙は11月末ごろまで、輸入手続きの厳格化による車両価格の上昇や景気の減速で、自動車市場は低迷が続いていると報じていた。
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