ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)は13日、10月の企業景況感指数と企業信頼感指数を発表した。景況感は前月から2ポイント下落のマイナス5、信頼感は同1ポイント下落のマイナス1だった。
10月の景況感は卸売部門と製造部門の低迷を受け、2009年5月以来最悪を記録した。資本支出指数は同4ポイント下落のマイナス3となっており、今後、投資活動のさらなる縮小が予想されている。また景況感の悪化に伴い新規受注指数と雇用指数も平均水準を大幅に下回っており、短期的な改善は難しいとの見方が強まっている。
主要指数をみると、◆売上高:前月比(修正値)1ポイント下落のマイナス3◆利益:同1ポイント下落のマイナス6◆雇用:同3ポイント下落のマイナス5◆新規受注:同2ポイント上昇のマイナス5◆在庫:同1ポイント下落のマイナス2◆輸出:横ばいのマイナス2――だった。
また業種別の景況感では、卸売部門の落ち込みが最も顕著でマイナス27だった。そのほか、◆製造分野(マイナス23)◆建設分野(マイナス17)で低迷が続いた。一方、景況感が良かったのは◆運輸・公共部門(プラス14)、◆娯楽・個人サービス(プラス8)――などだった。
州別では、クイーンズランド(QLD)州とニューサウスウェールズ(NSW)州の悪化が顕著で、QLD州は11年1月の洪水以来、NSW州は09年3月以来の落ち込みとなっている。一方、南オーストラリア州とビクトリア州の景況感は改善した。
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