農業省傘下のフィリピン・イネ研究所(PRRI)はこのほど、政府が目標に掲げる2013年のコメ完全自給化が実現に近づいているとする声明を発表した。スターなどが伝えた。
PRRIのボーディ博士によると、フィリピンでは2000年から11年かけてコメの作付け面積が年4万7,773ヘクタールの割合で増加。これに伴って11年のコメ生産量は約108万5,000トンまで拡大し、自給率は92%に達した。
11年のコメ輸入は80~90万トンとなっており、完全自給化の実現には、この分に相当する増産が必要となる。これについて同博士は、政府のかんがい事業が進み、非かんがい地域での収穫増が見込まれることに言及。さらに、国民1人当たりのコメの食べ残しが1日9グラムに上っていることから、これを是正すれば53億ペソ(約98億円)相当の輸入が不要になるとして、完全自給化の達成について楽観的な見通しを示した。
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