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タイ酒造がF&N買収提示、ビール株争奪で

タイの酒造最大手タイ・ビバレッジ(THBEV)は13日、シンガポールの不動産・飲料大手フレーザー・アンド・ニーブ(F&N)に対する株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。オランダのビール大手ハイネケンは先に、F&N傘下でタイガービールを製造するアジア・パシフィック・ブルワリーズ(APB)を買収することでF&N側と合意していたが、タイ・ビバレッジはAPB株放出阻止を目指す。

タイ・ビバレッジは、グループが保有するF&N株が30.36%になったと公表。30%を超えたため、シンガポール取引所(SGX)上場規定に従ってF&Nに対するTOBを実施すると説明した。

F&Nに14.7%出資するキリンホールディングスの広報部は同日、NNAに対し「今後の対応については、コメントを控えたい」と述べている。

タイ・ビバレッジの提示額は、F&N1株当たり8.88Sドル(約563円)。これは、7月にOCBC銀行などからF&N株22%を取得した際と同じ額。F&Nの企業価値を125億3,000万Sドルと評価した計算になる。F&N株の同日の終値は4.8%高の8.92Sドルまで上昇しており、タイ・ビバレッジは提示額を引き上げる可能性もある。

TOBは、議決権ベースで50%以上の株式を取得することが成立条件。

TOBを実施するTCCアセッツは、タイ・ビバレッジを率いるジャルーン・シリワタナパクディ氏と一族が保有する英領バージン諸島登記の特別目的事業体(SPV)。タイ・ビバレッジのタパナ・シリワタナパクディ社長兼最高経営責任者(CEO)は「今回の買収提案は、F&Nの株主に対し、投資を現金化してF&Nから手を引く機会を与えるもの。F&Nの中核事業における実績は、当社グループにとって有益だ」とコメントした。

F&Nは8月18日、直接・間接に保有するAPB株39.7%をハイネケンに売却することで合意。今月28日に株主総会を開いて承認を求めることになっていたが、タイ・ビバレッジが今回のTOBで待ったをかけた格好だ。株主承認には、過半数株主の支持が必要。13日付タイ紙バンコクポストによると、あるアナリストは「このタイミングでTOBを仕掛けた背景には、APB株がハイネケンの手に渡るのを阻止する狙いがある」との見方を示した。

F&Nとハイネケンはこれまで、折半出資の合弁会社を通じてAPB株64.8%を保有。F&Nは別途、APB株7.3%を直接保有していた。ハイネケンも最近市場でAPB株を買い進め、現在は13.94%を直接保有する。タイ・ビバレッジもグループ企業のカインデスト・プレース・グループを通じ、APB株8.6%を保有している。


関連国・地域: タイシンガポール
関連業種: 食品・飲料金融小売り・卸売りマクロ・統計・その他経済

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