タクシン元首相支持派団体・反独裁民主戦線(UDD)幹部19人の保釈取り消し請求の裁判で、刑事裁判所は22日、ヨットワリット氏(コメディアンで芸名はチェン・ドクチック)の保釈を取り消す判断を下した。残るチャトゥポン元下院議員ら18人の保釈取り消し請求は却下した。
タイ国営通信(TNA)などによると、憲法裁判所が先月、刑事裁にUDD幹部24人の保釈取り消しを請求した。憲法裁裁判官の名誉を傷付けるとともに、脅迫行為を行い、保釈の条件に違反したことが理由だ。
UDDとタクシン派最大与党・プアタイ党(タイ貢献党)が推進している憲法改正について、憲法裁が合憲か否かを審理していた6月、UDD幹部が集会などで憲法裁裁判官を侮辱する発言を行ったり、脅迫したりしたという。
ヨットワリット氏は、UDDの集会で裁判官の電話番号を公表し、抗議の電話をするよう呼び掛けたとされる。
24人は2010年のアピシット政権に対する大規模反政府活動を指導し、テロなどの容疑で逮捕されたが、昨年2月に保釈された。
刑事裁は、24人のうち不逮捕特権のある下院議員5人については、通常国会が終了する11月に判断を下す予定だ。5人は、ナタウット副農業・協同組合相、ウェン下院議員、コーケウ下院議員ら。
23日付ネーションによると、ウェン下院議員は、刑事裁の判決前、「ヨットワリット氏の行為は許されるものではない」と述べ、同氏を非難した。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。