日米豪印４カ国の協力枠組み「クアッド」首脳会合が20日に広島市で開催され、日本政府は、４カ国が中国を念頭にした結束をあらためて確認した、と自賛している。だが、サミット後１週間のオーストラリア政府による中国対応を見ていると、中国が小出しにしてくる「あめ玉」を前に、オーストラリア政府の揺れ動く心情が透けて見える。このままでは、今年年末までにアルバニージー首相は十中八九、訪中することになる。そこで痛感させられるのは、一体なぜ日本の岸田首相はオーストラリア訪問を取りやめたのか、ということだ。