横河電機(東京都武蔵野市)は11日、30%を出資する関係会社のヨコガワ・コントロール・マレーシア(スランゴール州プチョン)が、サバ州北東部に建設されるコンバインドサイクル発電所向けの制御システムを一括受注したと発表した。
発電所はキマニス・パワーが建設するもので、10万キロワット(kw)の発電ユニット3基を持つ総出力30万kwの施設。3期に分けて建設され、最初のユニットは来年12月の操業開始を予定している。
同施設は台湾のEPC(設計・調達・建設)大手、中鼎工程(CTCI)を中心としたコンソーシアムが建設を担当。ヨコガワ・コントロール・マレーシアは今回、同コンソーシアムから制御システムを受注した。受注額は未公表という。
受注したシステムは、ボイラーの制御などを行う総合生産制御システム「センタムVP」、異常発生時にプラントを安全停止させる「プロセーフRS」、排ガス成分を分析するガス分析機など、制御システムから計装設備一式となる。これらシステム、設備の納入、エンジニアリング、据え付け、試運転を手掛ける。
横河電機は今回の受注について、これまでのコンバインドサイクル発電所向け制御システム事業の実績や、ヨコガワ・コントロール・マレーシアのエンジニアリング能力が評価された結果と説明した。またマレーシアでは今後も政府や民間企業による工業団地開発が見込まれており、電力需要増に対応するためのインフラ整備が進むと指摘。今回の受注を機に、マレーシアで電力プラント向け制御システム事業のさらなる拡大を目指すとした。
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