人類が抱えるさまざまな重要課題を解決するための賞金コンテストの設計と運営を行う米国のNPO、Xプライズ財団は、「Xプライズ熱帯雨林」コンテストの準決勝を、2023年前半にシンガポールで開催する。
「Xプライズ熱帯雨林」コンテストは、熱帯雨林の生態系の理解向上を図りつつ、持続可能なバイオ(生物)経済の開発を進展させるための取り組み。19年から5年にわたり毎年開催されている。米国の慈善団体であるアラナ財団が後援し、総額1,000万米ドル(約13億6,000万円)の賞金が授与される。
23年の準決勝には、北中南米と欧州の計10カ国から15チームが出場する。参加チームは制限時間内に熱帯雨林の生物多様性を調査・監視し、テクノロジーを活用して迅速かつ低コストで、新たな調査ツールを開発する。
シンガポールが準決勝の地に選ばれたのは、都市保全の努力と都市景観における生物多様性を科学的に支援している点が評価されたためだ。
デスモンド・リー国家開発相は「コンテストに参加するチームが、自律的かつ迅速に生物多様性を評価する技術を開発することは、世界中で熱帯雨林の生態系の理解を深めることに寄与するだろう」と述べた。
アラナ財団の創設者であるアナ・ルシア・ビレラ会長は「気候安定化のために不可欠な熱帯雨林と、そこに住む人々や文化を保護するために不可欠なデータや洞察が得られる」と期待を示した。
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