カンボジアのフン・セン首相は20日、首都プノンペンの首相府でベトナムのブイ・タイン・ソン外相と会談した。鉄道敷設計画などを通じた経済関係の強化や国境画定問題などについて協議したもようだ。プノンペン・ポスト(電子版)が伝えた。
フン・セン首相は同外相との会談で、両国間の貿易額が2021年に目標の100億米ドル(約1兆1,390億円)近くまで拡大したことに言及。22年に貿易目標を達成するとともに、両国間の経済交流を活発化させるための鉄道敷設計画などを具体化する必要性があると指摘した。
また、懸案となっている両国国境の画定に関して、両氏は引き続き交渉を継続することで合意した。ベトナム外務省によると、両国は19年までに、国境全体の84%に相当する約1,045キロメートルで画定作業を完了している。
両氏はミャンマーの政情にも言及。ブイ・タイン・ソン外相はフン・セン首相のミャンマー訪問を歓迎し、東南アジア諸国連合(ASEAN)で取り組むべき課題との見解を表明した。一方でフン・セン首相は同外相の意見に同意しながらも、「ASEANでは、ミャンマー問題の他にも解決すべき課題は多い」との認識を示した。
ブイ・タイン・ソン外相は、19~20日のカンボジア訪問中にサイ・チュム上院議長やヘン・サムリン下院議長とも会談したもよう。同外相は、今年がカンボジアとの国交関係樹立55周年に当たることから、今回の訪問を通じ、さらに両国の友好関係を深化させていきたいとコメントした。
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