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フン・セン氏訪問日にも国軍弾圧、6人死亡

東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国のカンボジアのフン・セン首相がミャンマーを訪問した7~8日も、国内では国軍と抵抗する勢力の衝突が続いた。東部カヤー州では7日に国軍の空襲などで少なくとも6人の市民が死亡。地元の少数民族勢力が非難声明を出した。国軍はカンボジア首相訪問後に一時停戦を表明したが、事態改善への道筋は不透明だ。

戦闘を逃れるため、川を渡りタイ国境を越えるミャンマーの市民=7日、タイ・メソト(ロイター/アフロ)

戦闘を逃れるため、川を渡りタイ国境を越えるミャンマーの市民=7日、タイ・メソト(ロイター/アフロ)

カヤー州を拠点とするカレンニー民族進歩党(KNPP)によると、州都ロイコー、デモソなど4郡区で7日、国軍による大規模な空襲と砲撃があり、分かっているだけで市民6人が死亡した。8日も爆撃が続き、数百万人が国内避難民になったという。またタイ国境地帯でも国軍の攻撃により1,000人を超える避難民が発生し、多くがタイ側に流出したと説明した。

カレンニー民族進歩党は、「罪のない市民を標的にした空爆が行われている」と国軍を非難。国外の政府や組織による早急な措置と人道支援を求めた。

独立系メディアのミャンマー・ナウによると、国軍の攻撃は6日に起きた衝突がきっかけ。同日には、国軍側にも死傷者が出たもようだ。

ミャンマー国軍のミンアウンフライン総司令官は7日、フン・セン首相と会談。少数民族武装勢力と今年末まで一時停戦すると一方的に表明。全ての関係者に暴力の停止を呼び掛け、ASEAN特使が少数民族武装勢力との和解に向けた対話に参加することも明記した。さらに、全当事者の参画がなければ、国民の和解は不可能だとし、ASEAN特使による全ての関係者との面会に向けた取り組みの支援を保証するとも述べたが、ASEANが対話を求めている「アウンサンスーチー氏」の名は含まなかった。

ミャンマーではクーデター前から、国軍が少数民族武装勢力との停戦を表明しながら実際には順守されないケースが多かった。国軍に反発する少数民族勢力や民主派の武装組織には国軍の停戦表明への不信感があり、今回も実効性が乏しいと見る向きが多い。最大都市ヤンゴンを含む複数の都市でフン・セン首相の来訪に抗議するデモが起き、事態打開を前向きに捉えない市民も目立った。

フン・セン首相は今回の訪問に際し、新型コロナウイルスに対応したマスク、個人防護具(PPE)、人工呼吸器、酸素濃縮機などの医療機器を寄贈した。ASEAN特使にはカンボジアのプラク・ソコン副首相兼外相が内定しており、7~8日のフン・セン首相訪問に同行した。2月にも特使としてミャンマー入りする予定だ。


関連国・地域: タイミャンマーカンボジアASEAN
関連業種: 政治社会・事件

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