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米国のワクチン提供、政権への不満改善か

台湾総統府直轄機関、国家安全会議(国安会)元副秘書長の楊永明氏は、米国から新型コロナウイルスワクチン約250万回分の提供を受けたことで、感染拡大とワクチン不足で高まっていた市民の蔡英文政権に対する不満が和らぐとの見方を示した。21日付経済日報などが伝えた。

楊氏は、台湾ではワクチン不足によって感染が拡大し死亡率が上昇したことに加え、政府が取り決めたワクチン接種の優先順位が市民の不満を招いていたとした上で、「蔡政権にとって今回の米国のワクチン提供は恵みの雨」と指摘。日本が今月提供した約124万回分と合わせて、感染収束の助けになるだけでなく、市民の不満を和らげる役割も果たすとの見方を示した。

米国が提供するワクチンの量を当初発表していた75万回分から約250万回分に引き上げた背景については、日本からの約124万回分を下回らないためと分析。感染状況だけでなく、政治や外交面も考慮した上での決定とみている。

台湾民間シンクタンクの台湾経済研究院(台経院)の張建一院長は、今回の支援は台湾の感染拡大が半導体の供給に影響しないか米国が懸念していることの表れだと指摘した。

張氏は、ファウンドリー(半導体の受託製造)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)を含む台湾企業が世界の半導体産業で重要な位置を占めていることが提供量の引き上げにつながったと分析した。

■中国に対抗との見方

米メディアは米国のワクチン提供について中国に対抗する動きとの見方を示している。

米CNNは、米国のワクチン提供は、中国が台湾に中国製ワクチンの受け入れを迫ってきたことに対抗する狙いがあると指摘。米紙ニューヨーク・タイムズは、米中関係の緊張が一層激化する恐れがあると伝えている。

中国側はかねて、中国製薬大手の上海復星医薬(集団)がドイツのビオンテック製ワクチンの中国と香港、マカオ、台湾での販売代理権を保有しているとして、台湾に対して同社を通してワクチンを調達するよう促している。


関連国・地域: 中国台湾米国
関連業種: 医療・医薬品政治社会・事件

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