フィリピン火山地質学研究所は4日、首都マニラ北方にあるピナツボ火山の警戒レベルを6段階で最低の「ゼロ」から「1」に引き上げた。警戒レベルが上がるのは約25年ぶりとされる。すぐに噴火が発生する状況ではないものの、活動が活発になっているとの見方を示している。
火山活動が活発になっていることを示す複数の地震が最初に確認されたのは1月20~26日だった。地表から深さ15~28キロメートルでマグニチュード(M)1.5~2.8の地震が観測された。その後もM3未満の地震が続いており、現在までに1,722回確認されている。
警戒レベル「1」は火山が不安定な状態を示すが、差し迫った状況ではない。ただ同研究所はクレーターに入る際は特別な警戒が必要と説明しているほか、周辺の自治体には地震や噴火に備えるよう呼び掛けている。
ピナツボ火山は1991年に噴火し、20世紀最大の噴火ともいわれた。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。