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企業の海外展開・生産性向上を支援=政府

シンガポール政府は2日、企業の海外展開や生産性向上などを支援する各種政策を公表した。既存の助成制度などの延長が中心だが、持続可能な開発を促す新制度も導入する。公表した制度は全11件で、いずれも2021年度(21年4月~22年3月)予算案の発表に伴い公表した政策の詳細となる。

海外展開の支援では、海外事業にかかったコストの2倍の金額を法人税から控除できる「国際化2倍税額控除(DTDi)」の適用対象を、バーチャル展示会への出展にも拡充する。2月17日以降に発生した費用が対象だ。

企業庁(ESG)または政府観光局(STB)から承認を得ることを条件とする。具体的には、バーチャル展示会の出展費用、バーチャル展示会向け販促資料の制作を第三者に依頼する際の費用、商品サンプルなどを海外の見込み顧客などに送付する際の物流費用などを控除対象とする。

海外向けの広告や、海外向け商品の包装デザインなどの場合は、企業庁や観光局の事前承認がなくても、年間最大15万Sドル(約1,200万円)を上限に控除対象とする。

海外展開に関してはこのほか、海外に初進出する中小企業を対象とした助成制度「市場準備支援(MRA)」の助成率の引き上げ期間を延長する。現在は最大8割としている助成率を、半年延長して22年3月末まで継続する。それ以降は従来の最大7割に戻す。

シンガポール企業や現地人材と、アジア各国・地域の企業との協業、イノベーション(技術革新)を支援する「グローバル・イノベーション・アライアンス(GIA)」の枠組みも拡充。国境を越えて行われる共同イノベーション事業のコストの最大7割を助成する。

■生産性向上の支援期間も延長

企業の生産性向上や海外進出を全般的に支援する「企業開発助成(EDG)」制度については、助成率の引き上げを半年間延長する。最大8割の助成率を22年3月末まで継続。それ以降は従来の最大7割に戻す。

企業開発助成制度の下で企業庁に承認されたオートメーション(自動化)事業については、事業ごとに1,000万Sドルを上限に設備投資費用を控除対象とする。期間は23年3月までだ。

企業庁や情報通信メディア開発庁(IMDA)などが承認する生産性ソリューションを企業が導入する際に、政府がコストを助成する「生産性ソリューション助成(PSG)」についても、最大8割の助成率を半年延長する。22年4月以降は従来の最大7割に戻す。

■新分野に関する制度拡充

新たに設けた「企業持続可能性プログラム(ESP)」では、企業に持続可能な開発や、持続可能性に配慮した製品・サービスの開発を促す。費用面だけでなく、人材やリソース面での支援も行う計画。詳細は改めて公表する。

既存の制度を改良して新たに始動した「イノベーション・アドバイザリー・プログラム(IAP)」では、新興分野の企業が「技術とビジネス開発の双方に強い専門家」からアドバイスを受けられるようにする。これまでは食品製造、医療技術、航空、情報通信技術(ICT)分野に限っていたが、製造や物流など対象分野を拡充する。

■中小企業・産業向け支援始動

中小企業(SME)向けの支援としては、国内各地に設置しているSMEセンターでのアドバイザリーサービスを始動する。3月1日から、金融関連の相談窓口を設置した。10~12月期までにデジタル化についての相談窓口も設置する。

企業の資金調達を促進する政策としては、ベンチャーデット(転換社債のように、株と社債の両方の性質をもった証券による資金調達の在り方)を活用した融資を促進するため、「ベンチャーデット企業融資スキーム(EFS―VD)」を4月1日に本格始動する。15年から試験的に展開していた。

金融機関によるベンチャーデットを通じた融資を促進するため、政府がリスクシェアを5割持つ。融資対象が操業5年以内の若い企業の場合は、リスクシェアの7割までを政府が持つ選択肢も用意する。

このほか、商工会で働きたい人向けの技能向上支援などを盛り込んだ「商工会競争力枠組み」の始動も公表した。


関連国・地域: シンガポール
関連業種: マクロ・統計・その他経済

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