総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」などを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は、シンガポールをはじめとする海外の店舗でオンライン販売を開始する。現地の電子商取引(EC)サイトや配達サービスと連携する。
シンガポールでは、1日からEC大手ショッピーのサイト内で販売を開始したほか、16日からは配車サービス大手グラブの総合アプリを通じて注文受け付けを始めた。香港では5日から、料理宅配サービスの英系デリバルーを通じて商品を販売している。年内にタイと米国の店舗でもオンライン販売を開始する予定だ。
新型コロナウイルスの流行下で新たな生活様式が定着する中、非接触型のショッピングを好む消費者が増えていることから、オンライン販売を開始した。PPIHの広報担当者によると、今年の秋ごろから検討していたという。
シンガポールの場合、ショッピーでは注文から配達までに2~3日を要するが、グラブでは即時配達が可能という。香港では即時配達と、顧客本人が店舗に受け取りに行く選択肢を用意する。配送料金は利用するプラットフォームによって異なる。
ショッピーでは生鮮食品、菓子、酒類、日用雑貨などを幅広く取り扱う。現時点で、270~300種類の商品を掲載している。NNAが確認した範囲では、弁当や総菜は扱っていない。一方、グラブではパック寿司などの総菜類も取り扱っている。取扱商品は220~250種類という。
オンライン販売の売上高や注文数の目標は開示していない。広報担当者は「まだサービスが始まって間もない。サービスの認知度を高め、商品数を拡充して利便性向上に努めたい」と意気込みを語った。
PPIHは「ドン・ドン・ドンキ」のブランド名で、シンガポールで8店、香港で5店(18日に1店追加開業)、タイで2店を展開。米国では別のブランド名で38店舗展開している。
マレーシアや台湾でもドン・ドン・ドンキの開業準備を進めている。
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